2014年11月28日金曜日

じぶん発見プロジェクト しろにじカーサ 11月度【マイノリティスタディルーム】のご報告

報告が遅くなりました。
先週の土曜日11月22日は、「じぶん発見プロジェクト『しろにじカーサ』【マイノリティスタディルーム】」でした。

11月度MSR1

今回は、3名のみなさんが参加してくださいました。

以下、参加されたみなさんの感想です。


【Oさん】普段、家族について考えていないわけではないのですが、勉強会のDVDの中の主人公2人は、新しい家族のあり方を作っていこうとという意志とか、ワクワクした気持ちが伝わってきました。自分が家族というものに対して抱くイメージというのが「重荷」「地縁血縁のしがらみ」「腹の黒い年寄りや口うるさいおせっかいなオバサンたちが裏で訳の分からないことをやっている中で家族は『将棋のコマ』」といったものなので、DVDの中に出てくる主人公のように、自分もこれから新しい家族のあり方を模索していこうと思います。というか、実際にもう動いてはいるのですが。参加者の話をきけたのもよかったです。どこへ行っても人間カンケイが薄いため突っ込んだ話はできず、話さない考えない、というふうにやっていくうちに、どうしてもストレスは溜まりがちです。今日話せてよかったと思います。目標とか夢もありますし、欲もありますが、まだ形になっていくには遠いです。新しい関係性を作っていくことを、意外と自分で自分に許していないというか、抑圧している感じもあります。そういう制限を外したいです。そして、新しい関係性を作っていくことについて、「こんなにワクワクするのは自分が異常ってこと?」という疑う気持ちは強いのですが、そういうのも外していこうと思います。
【Nikkohさん】《家族》という語を聴いたときに思い浮かぶ《原風景》みたいなものが、誰の中にもあるのだろうと思います。そこに求めるものはいろいろとあるのでしょうけれど、居心地の良さや温かさや安心感や幸福感のようなものなのでしょうね。とても大切だけれど、めんどくささもあるのが家族だと改めて思いました。切離できないものだと思うので、うまく付き合っていく知恵と努力が必要なのだと思います。
【モリモリさん】自分の思いを発信できて、楽しかったです。



今回は、レズビアンカップルの事例を動画で見てもらいながら、「家族ってなに?」というテーマでディスカッションしました。

11月度MSR2
11月度MSR3

登場人物のレズビアンのカップルは、1年前にともにウエディングドレスを着て結婚式を挙げました。
でも、法的には認められていません。
ひとりは、父親から性的虐待を受けていた女性。
もうひとりは、両親にカミングアウトしてすこしずつ受け入れてもらいながら祝福をされた女性。
そして、子どもを持つことも視野に入れて、自分たちの家族のカタチを作ろうとしています。

まず、参加者のみなさんに自己紹介と、「家族」と聞いてどんなイメージを持つか、また理想の「家族」像がどんなものであるかをお話してもらいました。
そして、動画を見てもらって率直な感想を聴かせてもらいました。

今回、みなさんが持っている「家族」のイメージは、個々それぞれで著しく違うという印象は受けませんでした。
それは、居場所のようなものであったり、暖かし場所であったり、居心地のいい空間であったりしました。
しかし、現実はそうなっているわけでなく、自分の「家族」に照らし合わせると、重く苦しいもののような印象を持っていらっしゃる方もいました。
自分らしく居られる「家族」とは、いったいどんなカタチなんだろうということを考えさせられました。

11月度MSR4

後半は、彼女たちにとって「家族」とはどんなものだと思うか、彼女たちはお互いに対してどんな「家族」でありたいと思っていると思うか、お互いに対して「家族」としてなにを求めていると思うかをなどをディスカッションしてもらいました。
そして、彼女たちは、「家族」をもつということについてどんな意味があると思っていると思うかをディスカッションしてもらいました。
後半の方では、参加者のみなさんが、自分の家庭のなかでどんな意識を持ちながら、今後どのように自分のありかたをみつけていきたいかをディスカッションしました。
今回はいつもにも増して、ボク自身も自分の「家族」というものについてもいろいろ考えてみました。

「家族」は、個としてでなく見たときに、自分にとって最小のいちばん近い「集合体」だと思うというお話をしました。
社会の中で生きていこうとするとき、「家族」というものを考えてみるのがいちばん集合体の一員として存在することを考えやすいのではないかというお話もしました。
依存することもできるし、自立することもできる集合体の一員となりうるものだと思います。
その中にある自分の役割を考えることが出来るし、個としてのあり方もよくわかる、また調和することの意味も考えられるひとつのカタチだと思えます。
ボクはセクシュアルマイノリティであるので、ほかの一般の方たちが思う家族の幸せのカタチとは少し違ったものを求めます。
けれど、結局誰しもが求める幸せのカタチの反映を「家族」というものに求めるのではないかと感じました。
生き方の理想を追求するときに、いちばん自分が自然体でいられる場所が、そんな「家族」のいる場所ではないでしょうか。

同じような理想を持つ者が集まると、幸せな家庭が築けそうです。
ひとつののカタチの象徴といえるのかもしれませんね。

やはり今回も、自分が何を大切にしていて、何を「希望」や「目標」にしていくか、それには「自己理解」がとても大切なんだとあらためて思いました。

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毎月書いていますが、【セルフイメージチェンジルーム】で理論的に、もしくは感覚的に得たものを、応用してもらえるような、この3時間だけでもいろんなシチュエーションに身を置くことで、実際に自己理解相手理解を深めていってもらいたい意図もあります。
人は独りでは生きていけません。
人との関係性のなかで、また自分が存在する社会のなかで生きています。
ひとは、深く「自己理解」をして、自分を受け入れ、自分と向き合って、自分の人生を全うしていきます。
そして、社会に存在していくのです。
【マイノリティスタディルーム】では、これからも「マイノリティ当事者の事例を参加者の方に活かしてもらえるような気づきをもたらす、そして安心して自分のことを話し、支えあっていけるような「心の居場所」にしていきたいと思います。


11月度MSR7


参加してくださったみなさん、ありがとうございました。

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